Great Circle Mapper(略称GCMAP)は、世界中の空港間の飛行距離を正確に表示し、わかりやすい路線図を描くことができます。
そのため、マイレージチャートやマイレージランのMPMに満たす路線、限定された範囲内にある空港など、一目瞭然です。
特に特典航空券のコーディネートにはとても役立ち、フリークエントフライヤーに重宝されています。
目次
IATA空港コードと詳細を調べる
国際航空運送協会(International Air Transport Association,略称IATA)は、世界中の空港に3文字のIATA空港コード(IATA airport code)をつけて管理します。
もちろんほとんどの人は、それを覚えることができません。
調べたい場合は、GCMAPで都市名を入力するだけですべての空港コードが出てきます。
TOKYOを入力してSearchをクリックすると、下記結果が出てきます。
HNDとNRTを除いてこんなに出てくるとは、私もびっくりしました。
国際空港以外の飛行場、ヘリポートや離島の空港まで、全部確認とれます。
グーグルで検索してもここまで詳しい内容は調べられないでしょう。
また都市ではなく特定の空港について調べたい場合は、その空港コードを入力して「Airport Info」をクリックすればいいです。
ものすごく詳しい情報が出てきます。
各空港間の距離を計算する
二つの空港コードを“-”で繋いてDistanceをクリックすると、距離の計算ができます。
例えば、HND-ITMは251マイルです。
デフォルトはマイルですが、下のDistance and Time Unitsでkilometersを選択し、Calculateをクリックすればキロ表示もできます。
空港から指定された距離の大圏を描く
距離@空港コードを入力し、MAPをクリックすると、その空港から指定距離の大圏が描かれます。
距離はキロKM、マイルMI、両方対応できます。
例えば羽田空港から1000キロの範囲を知りたい場合、1000KM@HNDを入れて下記図面が出てきます。
その上さらに600KM@HNDを入れると、両方確認できる図面で比較しやすいです。
空港間の飛行路線図を描く
二つの空港コードを“-”で繋いてMAPをクリックすると、飛行路線図が描かれます。
上記図面にさらにHND-ITMを入れるとこうなります。
“/”で更に複雑に作れます。HND-ITM/CTSはこうなります。
ITMとCTSはそれぞれHNDから600KMと1000KM圏内であることも一発でわかります。
大圏内にある空港を探す
調べたい空港コードをすべて羅列して“,”で繋ぎます。
例えば、HND,CTS,ITM,OKA,FUKを入力してMAPをクリックします。
HNDからITMは600KM圏内、CTSとFUKは1000KM圏内、OKAは1000KM圏外であることがわかります。
さらに下までスクロールすると、図面の内訳も確認できます。
Code Dictionaryは上記空港をコードとロケーション別に示し、 Map Controlsは入力内容を示します。
Pathsは路線、Rangesは大圏です。
各機能を利用して航空路線図を描く
上記機能を組み合わせて使えば複雑な航空路線図も描けます。
CTS-HND-OKA,OKA-ITM-CTSを入力してMAPをクリックすると、それぞれHNDとITM乗継のOKA-CTS往復便が表示されます。
そのままDistanceをクリックすれば各区間の距離と総飛行距離が表示されます。
Rangesで1000MI@HND、600MI@HND、600MI@ITMを入れればHNDから600/1000マイル、ITMから600マイル圏内の空港も一目でわかります。
MPMに満たす路線を調べる
ほぼ同じ料金においてより多くの飛行距離でマイルを獲得する&上級会員資格をより簡単に取得や維持するマイレージランという方法があります。
できる限りMPMに近い総飛行距離を狙おうとすると、計算がかなり面倒です。GCMAPがあれば直観的イメージから旅程をより組め安くなります。
例えば2021年、AAのプラチナ会員資格チャレンジ条件に12500 EQMという内容があります。
では、東京-アメリカ往復路線を探してみます。
往復のため、6250MI@NRTで成田空港から6250マイル圏内の地図を表示させ、“AA HUB”で検索すればすぐ出てくるCLT, ORD, DFW, LAX, MIA, JFK, LGA, PHL, PHX, DCAを入れてみました。
するとLAX,PHX以外はすべて対象であることがわかります。
ORDはややわかりづらいですが、NRT-ORDで距離を確認したらぎりぎり対象です。
もちろん、HUBでも実際に直行便の有無を確認する必要があります。
ロスに行きたければアメリカ国内線と組んでNRT-LAX-ORDのような旅程もあり、NRT-LAXは5451マイルなので、残りの799マイルは799MI@LAXで図面を出し、その圏外の都市を狙えばいいです。
後は行きたいところを試せば。6375マイルのNRT-HNL-LAXのようなちょうどいい旅程が出てきます。
目的別で特典航空券を探す
飛行距離既定&行き先未定
例えば、持っているアジアマイルのうち2万マイルが有効期限を迎えてきます。
751-2750マイル区間において、エコノミークラス往復特典航空券はちょうど2万マイルが必要です。
では東京から2750マイル以内に行けるところを見てみましょう。
ロシア、モンゴル、中国、東南アジア、オセアニア諸島まで入る広範囲です。
ただし、CX自社便のマイレージチャートなので、基本HUBである香港で乗継する必要があります。
つまり東京―香港―目的地の合計飛行距離が2750マイル以内でなければなりません。そのためNRTではなく香港に近いHND出発を選定しました。
HND-HKG=1805マイル
HKG-目的地≤2750-1805=945マイル
CX直行便で行ける主要目的地を探してみました。
SGNはぎりぎり行けます!ちなみにNRT出発の場合はSGNまで距離超過となります。
往復で最大4区間、2乗継(うち1ストップオーバー)可能なので、ホーチミン+香港旅行で2万マイルを規則内に完全消化できます。
また、CXの以遠権路線を使ったNRT/KIX/NGO-TPE-ICN往復便も楽しめます。
行き先既定&飛行路線未定
例えば東京から香港に行く予定があり、途中どこかで寄りたい場合です。
HND-HKGの距離は1805マイルで、JALのワンワールド特典航空券は0-4000マイル区間なら、たったの25000マイルでエコノミークラスを発券でき、最大7回の途中降機が可能です。
HND-GMP, ICN-HKG-TPE-HNDのように、ソウルと台北の途中降機を加えたら、総旅程距離4000マイル以内に抑えました。
4000-8000マイル区間なら、CXとJLのほか、MHも使えるのでもっと多様な旅程を組んで素敵な周遊旅行を計画しましょう。
世界一周航空券での活用
ANAマイルでスターアライアンス世界一周航空券を発券すると、最大12フライト区間、8回途中降機、4区間の「地上移動・同じ都市での異なる空港間移動」が可能です。
115000ANAマイルで総飛行距離20000マイル以内のビジネスクラスの旅程を計画してみました。
合計で8フライト区間、7回途中降機(うち欧州2回)、1区間の「地上移動・同じ都市での異なる空港間移動」を利用しました。
ANAマイルで発券できる高評価航空会社と最新機種がたくさん体験できるプランです。
ほかにも、地図全体の色バージョン、線の色や太さ、字の色や大きさ、経緯度や方向など、各種カスタマイズ機能を使い、好き勝手に路線図を描くことができます。
過去一年間の搭乗路線図、新幹線や特急列車の路線図、台風経路図まで、色々作成できます。ぜひ使ってみてください。
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