Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード(略称マリオットアメックスプレミアム)は、旅好きなら必ず持つと言えるほど、人気No.1を誇る一枚です。SPGアメックスの後継カードとしてリリースされた後も、旅行時に一番お金のかかる航空券とホテルに対し、変わらぬ手厚い特典が大きな効果を発揮してくれるでしょう。
目次
年会費・還元率などの基本情報と特典一覧
わかりやすくまとめておきました。
*家族カードは、利用金額実績や獲得ポイントが基本カードに集約され、Marriott Bonvoyの特典以外すべて基本カード会員と同じ特典を享受できます。
特典内容のメリット・デメリット分析
基本情報
ポイント還元率
メリット:マリオットポイントは、フリマで1ポイント=1円ほど売られて還元率が2.7%同然(販売手数料を除いた計算)で、通常利用でそれを超えるカードはほぼないと思います。
デメリット:電子マネーへのチャージ、水道光熱費、税金、病院、郵便局など、加算対象外及び200円=3ポイントの加盟店が多数あり、アメックスが使えないところも少なくありません。また、ポイントは決済ごとの計算かつ小数点以下切り捨てのため、多少損することになります。
*マリオットのポイントセールは基本60%ボーナスが最大で、約10000ポイント=78ドルです。
マイル還元率
メリット:3ポイント=1マイルの比率で移行ができ、ほとんどの航空会社に60,000ポイントごとに5,000マイルのボーナス(ユナイテッド航空は1万マイル)も付与されます。不定期開催の移行キャンペーンで特定の航空会社にはさらに20~40%のボーナスマイルもつき、最大1.45~1.65%の還元率にもなれます。
マリオットポイントは実質有効期限なしで、その都度移行すればマイル失効の心配もほとんどありません。
デメリット:一部の航空会社には一番高い還元率ではありません。ANA、UA、CXなど、1.5%~2%の還元率になる提携カードも存在します。
*アメックスが使えないところや加算率の低い/加算できない加盟店を考えると、還元率の高いVISA/MASTERのサブカードを持つといいです。交通系やプリペイドへのチャージもカバできる年会費無料の各種カードがおすすめです。
MARRIOTT BONVOY
マリオットステータス
メリット:ゴールドエリート会員資格が自動的に付与され、さらに年間400万円以上の決済でプラチナ会員にもなれるので、マリオットグループ宿泊時の恩恵がとても大きいです。
デメリット:ゴールド会員にはスイートへのアップグレードや無料朝食の特典がなく、プラチナ会員には年間決済金額がなかなかのハードルです。
*プラチナの価値を考えると、換金率の高いものの購入も一つの方法です。
100米ドルのプロパティクレジット
メリット:通常の館内飲食やスパなど以外も、有料ラウンジや3人目の追加朝食などに活用できます。
デメリット:最低でも2連泊する必要があり、素泊まりプランより宿泊代が高い場合もほとんどです。
*特典予約に興味のある方は、こちらの記事も併せてお読みくださいませ。
継続特典―無料宿泊特典1泊分
メリット:50000ポイント相当の無料宿泊特典は、国内だけでも、大阪W、奈良JW、京都ウェスティン、TIADオートグラフ、横浜ウェスティンなど、レベルの高いホテルでの宿泊ができ、年会費の元を取れます。
デメリット:カード更新時のみ付与される特典で、入会年には年会費の支出が大きいのと、年間150万円以上のカード利用が必要です。また、フレキシブルポイント制への改悪に伴い、本来宿泊できたリッツカールトン日光のような超お得なところには使えなくなりました。
無料宿泊特典とのポイント併用
メリット:最大15000ポイントの追加で65000ポイント1泊相当のホテルでの宿泊が可能となり、無料宿泊特典の使い勝手が良くなりました。本来宿泊できなかったホテルでも、宿泊できるようになります。
デメリット:フレキシブルポイント制改悪後の利用開始なので、本来追加しなくても宿泊できたホテルが追加しても宿泊できないホテルになることが多いです。
入会及び継続特典―15泊分の宿泊実績
メリット:上級会員の取得や維持には大きなプラスで、プラチナエリート会員資格は実質35泊だけでクリアできます。また、ライフタイム会員にもより早く到達できるようになります。
デメリット:宿泊数が少なくて決済額が高い人にとってはほぼ意味のない特典です。
TRAVEL
空港ラウンジ
メリット:同伴者一人まで一緒に無料利用できるので、航空会社の上級会員でなくても空港でゆっくり過ごせます。
デメリット:使える空港が少なくほとんど国内にあります。無制限のプライオリティパスが付く年会費1万円台の楽天プレミアムカードと比べるとかなり劣ります。
手荷物無料宅配サービス
メリット:海外旅行の多い人にはとてもうれしい特典です。
デメリット:出国時には使えず、帰国時のみ対象です。2個目からの割引サービスもお得とは言えません。
LIFESTYLE
メリット:USJ貸切ナイトやアメックス特別イベント、旅行予約サービス割引価格、施設の無料利用やチケットの先行購入など、使えそうなものが少なくありません。
デメリット:一部イベント&キャンペーンには対象外カードであり使えません。
PROTECTION
海外/国内旅行保険
メリット:保険金額の上限が高く、傷害、疾病、賠償責任、救援者費用、携行品損害、飛行機遅延や欠航、受託手荷物遅延や紛失など、保険の効くところも多いです。
デメリット:利用付帯のため、万が一カード決済を忘れた場合は保険が使えなくなります。また、海外旅行と比べて国内旅行は傷害死亡/後遺障害以外何も補償されません。
各種プロテクション
メリット:スマホ及び購入商品の破損や盗難、インターネットによるカードの不正使用、購入先への返品不可、キャンセル費用がかかる場合など、日常生活で起きやすいハプニングには補償できるケースが多いです。
デメリット:状況によって自己負担額がかかる場合や対象外となる場合が多く、利用前にはきちんと内容の把握も必要です。
*実は保険申請できるのに、うっかり忘れてしまうことが少なくありません。普段は保険対象にカード決済をした上保険のことも覚えておくといいです。また、保険期間の短いものもあり、早急に申請することが大事です。
ボーナスポイントやキャッシュパックのオファーが不定期開催
ほぼ毎月、様々なオファーが届きます。
特定のブランドやサイトのショッピングなど使えそうでないものも多いですが、かなりお得なものもあります。
複数回開催で今後も期待できるキャンペーン
マリオットでの利用で、50,000円/70,000円毎に5,000円キャッシュバックもしくは5,000ボーナスポイント
百貨店ギフトカードがボーナスポイント3倍もしくは3%割引
スーパー、コンビニ―、デリバリー、ドラッグストア、家電量販店など10~20%キャッシュバック
GILT/GLADD 10%キャッシュバック
マリオットのキャンペーンはポイントサイト経由の予約、シーズン/ターゲットプロモーション、ボーナスポイント付き宿泊プランとの併用で最強です。
例えば2022年は70,000円毎に5,000ボーナスポイント(最大10000ポイント)が4月下旬から、一泊1000ボーナスポイントのシーズンプロモーションは5月4日まで、コートヤード大阪本町とHIYORI CHAPTER京都は5月1日から1泊50001円で50000ボーナスポイントの宿泊プランを出しました。
GWで4連泊すると、宿泊ただで特典も享受し、宿泊実績8泊を付けられ逆に2万円以上儲かるという前代未聞の話です。
また百貨店ギフトは、ボーナスポイント3倍時に100円=9ポイントの還元率で買っておいて、10%オフの伊勢丹株主優待のようなものと併用で、資生堂のワタシプラスポイント10倍還元などのプロモーション開催時に使うと、実質25%以上の割引にもなります。
ほとんどが1回きりの開催でも普段よく使うものが次々と出てくる
Taste of World 30% キャッシュバック
シェル石油で2%キャッシュバック
JapanTaxiで500円キャッシュバック
Yahoo!ショッピングで1,000円キャッシュバック
アメックスのオファーはAI判定で一部のユーザーにしか送らないため、自分に届いたものだけを書きました。
カードを4、5年間利用してもらったキャッシュバックの総額です。
最近またマリオット系の某ホテル利用で5万円につき5000円キャッシュバックのキャンペーンがあり、10万円を利用して本来1万円のキャッシュバックをもらえるはずだったんですが、ホテル側の誤決済で5万円ほどキャンセルされ再決済の末、さらに5000円のキャッシュバックが入りました。
オファー条件にはキャンセルにつきキャッシュバックも取り消されるという記載がありますが、数か月たっても取り消されないからおそらくそのままもらえます。
ホテル側が間違って操作したのか、オファー自体(もしくはカードシステム)の問題でそうなったのか、理由はわかりませんが、わざとやるとペナルティが発生する恐れがありご注意ください。
今までの損得事例とそこから学んだこと
無料宿泊特典及びポイントは貯めるより使うこと
以前、まだカテゴリー7だったTHE MITSUI KYOTOは、50000ポイントの無料宿泊特典でも宿泊対象日がありました。
2回も予約して友達と行こうとしたら、コロナや友達の都合でキャンセルし、一人で行くともったいないって思ってそのまま放置したら、いきなりカテゴリー8にグレートアップされてしまいました!
通常のカテゴリー調整は毎年3月に行うためそれまでに予約しとけばいいと思ってましたがどうも考えが甘いです。キャンセル無料の無料宿泊特典は、とりあえず適当に予約しとけばよかったと後悔しています。
ザ・リッツ・カールトン日光も、カテゴリー7だったため、無料宿泊特典で1回体験しました。
正直個人的には大きな満足感を得られませんでしたが、常に10万円超えの宿泊代金と比べるとお得感は否めないです。
フレキシブルポイント制に改悪後、最低でも70000ポイントがかかり、改めて泊まってよかったと思います。
メズム東京は、開業時のカテゴリー6から7に昇格したんですが、まだ無料宿泊特典の枠内で1回宿泊しました。
ただ当時プラチナ会員でも無料で利用できるラウンジは、アンバサダー会員のみ入れるようになり利用できませんでした。
今はすべての宿泊者向けにリニューアルオープンしましたが、すでにポイントを追加しても無料宿泊特典が使えないところになりました。
お得だと感じるホテルはやはり、早めに宿泊することがおすすめです。
横浜ウェスティンはオープン後約1年間も、キャッシュだと4万円ほどかかるのに3万ポイントで宿泊できたんです。
どの会員プログラムも、基本長期的にわたり改悪が進み、ポイントもマイルも、お金と同じ昔からだんだんと価値が落ちていきます。
マリオットのポイントは、一定の範囲内に保つといいです。
マイル目的がメインなら、多少多めに貯めても悪くありません。
自分は、100万ポイントを超えないように設定しています。
保険やプロテクションは意外と価値が高い
昔CXの「上海―香港乗継―ハノイ」の便で、上海出発便が遅れて香港で乗継できなかった経験があります。
ハノイ行きの当日便がなくなったため次の日に振替し、さらにCXから香港のホテルを夕食付で無料提供してもらいました。
ちょうどそのホテルはマリオット系で、当時SPGグループとの合併前でマリオットのゴールドステータスを利用してお部屋のアップグレード、無料朝食、エグゼクティブラウンジ全部楽しめました。
また次の日も、ミシュラン三ツ星レストラン龍景軒のランチを味わい、お土産も買って遅延保険の2万円の上限を十分に利用できました。
また、過去には海外旅行中、2回も病気になって疾病治療費用保険を利用しました。
一回目は中国の広州でご当地グルメを満喫しすぎて急性胃腸炎になり、アメックスに電話したらホテルから徒歩圏内のクリニックを紹介してもらいました。どうやら外国人向けのクリニックで、清潔感もあり看護師さんたちも優しくて中国の公立病院とは全く違う印象でした。
二回目は韓国で辛い豚足を食べすぎたせいかのどの炎症や風邪などの症状が出て、治療費以外往復のタクシー代まで全部負担してもらいました。
自分は中国語と韓国語ができるので何の不便も感じませんでしたが、両方の病院には日本語のできる通訳さんまでいて非常に心強いです。
また、対象病院はいくつかあり、自分のニーズに合わせて選ぶこともできます。
事前負担もなく領収書などをきちんと保管していればすべて無料です。そしていち早く診療してもらえるように手配し、電話でずっとフォローしてくれて、アメックスの保険には本当に感心します。
*ちなみに自分で支払って帰国後請求することもできます。高額利用でポイントがつくならその方法がいいかもしれません。
ワンランク下のマリオット一般カードを勧めない理由
通常のマリオットカードの基本情報と特典内容の抜粋
年会費23,100円(税込)
100円=2ポイント(マリオットでは4ポイント)
シルバー自動付与(年間100万円のカード利用でゴールド)
継続特典は年間150万円のカード利用で35000ポイントの無料宿泊特典と5泊分の宿泊実績
空港サービスはほぼ一緒
旅行保険金額の上限が半分以下&プロテクションが一部のみ
ポイントの還元率は依然として高いですが、年会費も安くありません。
通常のカードショッピング還元率を最大1.8%で計算しても、通常1%還元の年会費無料カードと比べると、年間2887500円を決済しないと年会費の穴が埋めません。
マイル還元率を考えると、通常決済で還元率が1%にもなれず、全部マリオットでの決済じゃないと逆に損をしてしまいます。
もちろん150万円だけ決済して宿泊券をもらえば、年会費分の価値は戻ってきます。
35000ポイントの宿泊には選択肢が少なく、前述の横浜ウェスティン以外は3万円を超えることが難しいです。ポイントを追加すれば大阪WやJW奈良など、それなりにいいホテルで5万円以上の価値を引き出せます。
ただ150万円を決済するなら、マリオットアメックスプレミアムにすると、最低でも15000ポイントを多めにもらえ、50000ポイント相当の無料宿泊特典が付与されます。
この2点の価値だけでも、年会費の差額分の26400円を超えています。
では、少額利用で空港や保険の特典を狙うならいかがでしょうか?
楽天プレミアムカードはプライオリティ・パスと海外旅行保険自動付帯で年会費がたったの11,000円です。
すべてマリオットに使っても年会費の差がなくなるまで年間50万円の決済が必要で、かつ特典内容も劣ります。
あらゆる状況を分析すると、このカードを必要とする人間は、宿泊代1万円前後もしくはそれ以下のマリオットホテルで毎年プラチナ/チタンを維持する人たちで、ほんの一握りです。
出張(特に海外出張)の多いビジネスマンや東南アジアなどの海外旅行が大好きなフリーランスなどは、すべての特典をきちんと利用できると思います。
入会キャンペーンで39000+〇万?ポイントを獲得
アメックスの公式サイトで申込すると、入会特典として、最大39000ポイントを獲得できます。
入会後3か月以内に30万円のカード利用で30,000ボーナスポイント
30万円のカード利用で通常ポイント9,000ポイント
という内訳です。
もちろんこの39000ポイントだけでなく、もっとポイントの獲得はできます。
マリオットアメックスプレミアムを申込する際には、事前にMarriott Bonvoy会員番号が必要です。Marriott Bonvoyのアカウント作成には紹介入会キャンペーンがあり、1滞在毎に2,000ボーナスポイント、最大1万ボーナスポイントをもらえます。
ご希望の方はチャットにてご連絡をいただければ紹介リンクを作成して即時返信いたします。おまけとして、さらに6000ポイントを多めに獲得できる方法もお伝えいたします。
*30万円のノルマがちょっと難しく感じる場合は、前述の百貨店ギフトキャンペーン開催時に購入することがおすすめです。
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