UAマイルは、一般的にANAマイルより価値が低いと見られます。
多様な貯め方でコスト低いし、マイレージチャートがなくお得な路線少ないし、更に改悪も頻繁に行われます。
それでも私は、大推しの理由があります。
まさに、UAマイルでしか実現できない「エクスカーショニスト・パーク」です。
*2024年11月には、日本国内線片道特典が5000マイルから6000~7000マイル(300マイル区間内は6000マイル、300~800マイル区間は7000マイル)、8000マイルから9500マイルへ改悪され、本文で紹介された日本国内線の発券例合計所要マイル数もその分割増となりました。
目次
「エクスカーショニスト・パーク」とは
UAの公式には、このように記載してあります。
ポイントをまとめてみました。
同時に発券する三つの片道特典航空券の真ん中の区間が無料になる(三つ以上発券しても無料区間は条件に満たす最初の分だけ)
出発地と帰着地は同じゾーンで、無料区間はそれ以外のゾーン内路線である
無料区間のクラスはその前の区間と同等もしくはそれ以下
*コロナ後は、エクスカーショニスト・パークが変わり、条件に合うのに発券できない無料区間が生じ、各航空会社独自の判断らしく、カスタマセンターは検索で出てこなければ発券不可としか答えてくれません。
例えば、「TPE-SEL」は発券できますが、「SEL-CJU」と「SEL-PVG」は発券できません。
どうも韓国国内線と中国線が閉鎖されたようで、今後の動向はよくわかりません。
ただ発券できない無料区間も、裏ワザで発券できる場合があります。詳しい内容はセミナーにてご紹介させていただきます。
さらにUAには、もう一つの特典があります。
日本国内線800マイル以内の直行便であれば、片道5000マイルでエコノミークラスの発券ができます。
これらの特典をうまく併用すればとてもお得な旅程が組められます。
*本来ヨーロッパ圏内路線や日本出発/到着国際線も800マイル以内であれば非常にお得でしたが、2024年5月下旬の改悪により前者が8Kマイル、後者が12.5Kマイルになりました。
ご注意:800マイルは IATAシステムのTicketed Point Mileage (TPM) に基づく計算で、GCMAPとは些細な相違があるかもしれません。
日本国内線の例です
出発地や目的地、そして日時などはすべて無料で変更可能なので、上記のように一旦発券し、後日「ITM-HND」を「HND-CTS」、「ICN-TPE」を「FRA-HEL」のように変更できます。
一つだけ気をつけなきゃいけないのが、全く未使用のものはネットで自由に変更できますが、一回でも使用したものに関してはカスタマセンターを通して変更してもらうしかありません。電話はすぐ繋がるも頻繁に変更するとちょっと面倒くさいです。
*日本国内線に関しては一つ改悪も発見しました。直近1~2カ月の人気路線の人気曜日(金、日、祝前日など)には早朝の便しか表示されず、一部の便はANAマイルで発券できるのにUAからは表示されません。満席でなければ当日は前の便への無料変更ができるため意図的にやってるかもしれませんが、早めの発券がおすすめです。
可能な発券方法一覧
UAはすべての国と地域を17のゾーンに分類し、日本は単独のゾーンになります。
特典旅行は、こちらと照合しながら発券するとやりやすいです。
到着ゾーン = 無料ゾーン = 復路出発ゾーン
例:NRT-LAX LAX-JFK JFK-NRT
そのうちオープンジョーは最大三つ
例:NRT-LAX SFO-SEA JFK-KIX
到着ゾーン = 無料ゾーン ≠ 復路出発ゾーン かつ 復路出発ゾーン ≠ 出発ゾーン
例:HND-LAX LAX-JFK HNL-HND
そのうちオープンジョーは一つ~三つ
例:HND-LAX SFO-JFK HNL-KIX
到着ゾーン = 無料ゾーン ≠ 復路出発ゾーン かつ 復路出発ゾーン = 出発ゾーン
例:HND-LAX LAX-JFK ITM-HND
そのうちオープンジョーは一つ~三つ
例:HND-LAX SFO-JFK ITM-CTS
到着ゾーン ≠無料ゾーン = 復路出発ゾーン かつ 復路出発ゾーン ≠ 出発ゾーン
例:HND-ITM LAX-JFK JFK-HND
そのうちオープンジョーは一つ~三つ
例:HND-ITM LAX-JFK SFO-KIX
到着ゾーン = 復路出発ゾーン ≠ 無料ゾーン
例:HND-ITM LAX-JFK ITM-HND
そのうちオープンジョーは二つ~三つ
例:HND-ITM LAX-JFK ITM-CTS
到着ゾーン ≠ 無料ゾーン ≠ 復路出発ゾーン かつ 復路出発ゾーン ≠ 出発ゾーン
例:HND-HNL LAX-JFK CDG-HND
そのうちオープンジョーは二つ~三つ
例:HND-HNL LAX-JFK CDG-LHR
到着ゾーン ≠ 無料ゾーン ≠ 復路出発ゾーン かつ 復路出発ゾーン = 出発ゾーン
例:HND-HNL LAX-JFK ITM-HND
そのうちオープンジョーは二つ~三つ
例:HND-HNL LAX-JFK ITM-CTS
上記のルールに沿って、コストを最小限にして実用性の高いモデルプランをいくつか作成しました。
検索方法の流れを解説
まずこちらの画面を開きます。
運賃をマイルにし、「複数の目的地」をクリックします。
「別の目的地を追加」をクリックします。
人数、出発地、目的地、出発日などを入れます。
乗継空港を指定する場合は「フライトの乗継」も入力します。
人数を1にすると見つかりやすいです。ほかはデフォルトのままで大丈夫です
適当に5.14「HND-ITM」、 6.19「SEL-TPE」、 6.28「ITM-HND」のようなスケジュールを入れました。
そして1区間目の最低特典運賃が表示され、選択した日に空席がなければ「30日カレンダーを表示」で直近日付を探したり、直行便と経由便のチェックを外すこともできます。
1区間目の便を選択したら次に行きます。
無料対象便は0プラス税金で表示され、空席のない日はなしで、直行便がなく無料対象外の乗継便のみの日には所要マイルプラス税金で表示されます。
*検索時に間違って無料区間対象外の路線を入れてしまったら0円の便が表示されないほか、一部運航便の少ない路線は航空会社の方針でほぼ特典航空券の枠がなく、検索時期によって全く表示されないこともあります。
今回はたまたま選択した日に便があってそのまま次へ進みます。
3便目も1便目と同じやり方です。
右上には履歴が表示され、間違って選択した場合はそこからも変更できます。
次の画面でスケジュールをもう一度確認してから発券に進みます。
20000マイルで日本国内2往復+海外1往復
東京出発の場合、沖縄以外(800マイルオーバーのため)、国内どこでも片道5000マイルで行けます。
JAL、ANAはマイル価値が高い一方、区間やシーズンによってマイルがもっとかかります。
BAはマイル価値がほぼ同等でも、改悪が繰り返して日本国内線にはすでにゴミのような存在です。
ASは800マイルオーバーやストップオーバーを加える場合一番お得で片道発券はもったいないです。
そのため、UAは片道だけでもお得になっているのに、海外無料区間まで付いてくるとかなりうれしいですね。
ただし、無料区間は真ん中じゃないとだめだから、こちらのプランは、「エクスカーショニスト・パーク」を2セット発券する必要があります。
下記のようなシンプルなモデルプランを見てみましょう。
HND-KOJ YVR-YYZ HND-CTS KOJ-HND YYZ-YVR CTS-HND
東京から鹿児島と北海道の往復航空券に、トロントとバンクーバーの往復航空券です。(カナダまでの航空券は別途)
無料区間の距離が有料区間合計距離の2倍にも上りますよ!
夏に鹿児島で海、秋にカナダで紅葉、冬に北海道でスキーができます。
特典航空券の有効期限は1年間もあり、1年以内なら自由に変更もできます。
*このような旅程を組むと不確定性が高く変更キャンセル手数料無料は本当に助かります。
もっと攻めたければ、HND-FUK-FUJやHND-CTS-RISのような発券はいかがですか?
直行便だけでなく乗継便でも対応されているので、福岡でちょっと観光して五島福江でのんびりするとか、新千歳空港経由で利尻島に行くとか、極端な話2か所乗継で弾丸旅行して目的地まで行くこともできます。
*800マイルは出発地と目的地の直線距離で計算されます。
無料区間はアラスカからマイアミ、アイスランドからトルコ、ドバイからエジプトなど、お得な路線が盛り沢山です。
日本から海外行きの航空券をオープンジョーにすれば、無料区間を利用して三か所の周遊旅行も楽しめます。
例えばANAマイルで東京から香港に行って、マニラから戻ると、最低17000マイルがかかります。
無料区間は香港―シンガポールとシンガポール―マニラです。
海外行き航空券がネック!という方には、独自のプランも公開します。
福岡から釜山まで高速船に乗るとたった3時間で到着します。時期によって最低片道2000円台もあります。
福岡在住の方はこちらを利用すれば、北海道以外2往復+北アジア区内1往復(韓国―台湾/モンゴル)できます。
フェリーで大丈夫なら大阪や下関からも釜山に行けます。
10000マイルで任意ZONE内片道特典航空券
同じゾーン内でも、トロントとバンクーバーみたいな長距離路線があります。
場合によって航空券代金が高騰したり、特典航空券の所要マイルがかなりかかったりします。
そんな時、上限10000マイルで発券できるとはすごくないですか?
前後の日本国内片道航空券を任意に発券して真ん中の無料区間を利用すればいいです。
例えば、オークランドからパースに行くとします。
HND-ITM AKL-PER ITM-HNDのように発券し、本来35000マイルかかるAKL-PERが10000マイルまで下げられました。
NZの最新機種B789運航で長距離でも快適です。
アイランドホッパーでオセアニア諸島周遊旅行
UAでしか体験できない、あの有名なアイランドホッパーです。
青色:運航路線 灰色:廃止路線 赤色:アイランドホッパー線
グアムをハブとしたUA運航路線図です。
日本人のために作ったんじゃないかと思うぐらい日本発路線が多いですね。
アイランドホッパーを体験できる一番シンプルな路線です。
NRT-GUM GUM-TKK-PNI-MAJ MAJ-PNI-TKK-GUM-NRT
グアムとマジュロで滞在し、ほかの島は経由便のため飛行機からのウィンドウロック観光しかできません。
出発日によってKSAとKWAを経由することもあります。
グアムをやめてパラオに行くことはいかがですか?
NRT-GUM-ROR ROR-GUM-TKK-PNI-MAJ MAJ-PNI-TKK-GUM-NRT
UAの特典航空券は片道最大4回まで乗継可能という設定で、経由地も乗継回数で計算されますが、アイランドホッパーはグアム出発直行便を1回足すことができるので5回までとなります。
つまりKSAとKWAを経由してもいいです。
もしくはアイランドホッパーをやめてグアムとパラオに行きます。
NRT-GUM GUM-ROR ROR-GUM-NRT
2024年5月の大改悪でほぼ使えないプログラムになりましたが、セーバー特典が新しく設定され、今後も恐らく時期や路線によって出てくると思います。
ということで所要マイルは、エコノミークラスで合計40000マイルです。
*ちなみにUAマイルのルールで、出発地から目的地まで最短でN回の乗継で行ける場合は、経由地も乗継地点とみられN+1回の乗継路線しか出てこないため、GUM-TKK-PNI-KSA-KWA-MAJ-HNLの経由便は発券できません。
アイランドホッパーでハワイに行きたければ別途発券もしくは購入する必要があります。
最低35000マイルでビジネスクラス2区間+エコノミークラス1区間を発券
突然な改悪でUAマイルの処分ができず、手元にいっぱい残っている方に朗報です!
ビジネスクラスでの利用は、まだお得なものがあります。
「エクスカーショニスト・パーク」の特性上、1区間目がビジネスクラスの場合、無料区間もビジネスクラスとなり、最後はエコノミークラスにしておけば、マイルの節約ができます。
例えば下記のような旅程です。
現時点ではアジア圏内一番少ないマイル数(ビジネス30K+エコノミー5K)で、「沖縄ー台北」のエバー航空ビジネスクラス、「香港ーシンガポールーバリ島」のシンガポール航空ビジネスクラス(しかもA350とB787)、「台北ー沖縄」のエバー航空エコノミークラスの旅程が構築できます。
もちろんこの旅程の場合は、そのまま使えず組み合わせ発券が必要です。ただ例として説明しただけで、実際これをベースで色々アレンジすれば、もっとお得で便利な路線も見つかります。
1.1区間目を「台北ー香港」、3区間目を次回旅程にして「沖縄ー台北」へ変更
2.1区間目を「日本―韓国」、3区間目を「韓国―日本」もしくは日本国内線へ変更
3.ASやJALマイルとの組み合わせで所要マイル数を最小限に抑えて周遊旅行
4.無料区間は、北米、南米、ヨーロッパ、アフリカ圏内の超長距離路線にする
などなどのアレンジ方法があります。
そして、最低38.5Kマイルで「日本ーオーストラリア/ニュージーランド」片道ビジネスクラスを発券可能!
しかもシンガポール航空A380とA350のビジネスクラスを選択可能!!!
2024年5月7日に一日中続いたUAアジア800マイル圏内片道エコノミークラス5000マイルのシステムエラーを利用し、「東京ーソウル/上海」など計4枚の航空券を発券したものの、まさか翌日には日本国内線が改悪なんて!!!
いつ消えるかわからないからアカウントに残った38600マイルをすぐ、これにしました。
MELをSYDなどほかの目的地にすることも、PVGをKUL、MNL、SGNなどほかの乗継地にすることもできます。
日にちによってはもっといい時間帯の便もあります。
更に攻めていきたければ、先ほどの「DPS-SIN-HKG」のビジネスクラスを無料区間にし、5Kマイルで日本国内線もしくは「ソウル―東京」エコノミークラスを発券し、別途「オーストラリア/ニュージーランドーバリ島」と「香港―東京」の航空券を用意すれば、ほぼビジネスクラスの周遊旅行になります。
*こちらの発券方法は、有料セミナーにてご案内します。
17500マイルで韓国と台湾に行く+日本国内線片道
2024年5月下旬の改悪が行われた後もお得な路線です。
日本出発/到着800マイル以内の国際線であれば、片道12.5Kマイルで発券できます。
韓国から台湾は無料区間にし、最後に任意の800マイル以内日本国内線を付ければ完了です。
例えば下記の「東京-ソウル」、「ソウル-台北」、「東京-大阪」です。
1区間目は大阪や福岡などから出発も、2区間目は高雄に行くことも可能です。
この「韓国+台湾」路線は総飛行距離1500マイルオーバーのため、アラスカ航空でお得に発券できず、改悪後でもUAマイルで発券するほうがお得です。
「エクスカーショニスト・パーク」の紹介はここまでですが、ほかにも面白い旅程を沢山組めるし、就航路線の増減でさらに楽しみが増えると思います。ぜひ利用してみてください。