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執筆者の写真TOTO

イギリス行き必見!知らないうちに高額な出国税?避ける方法も併せて紹介

更新日:2024年5月7日




「0円航空券」って、聞いたことありますか?

航空会社(特に一部LCC)のセールやキャンペーンでたまに出てきます。


これは本当に0円になるかどうかは、もちろんNOですね。

0円というのは、航空運賃のことで、それ以外も膨大な諸費用がかかるのです。


諸費用の内訳は、空港使用料、海外各国空港税、出国税など政府が徴収する費用と、発券手数料、航空保険超過負担料、燃油サーチャージなど航空会社が徴収する費用です。

今回は、出国税について詳しく紹介したいと思います。



 

目次

 




出国税の概要



出国税は、限られた出発地にて課せられる税金で、航空会社などの交通機関が当該国政府の代理として徴収するものです。

そのため、基本航空券などの購入と同時に支払い済みになり、その存在すら気付かないかもしれません。


2019年1月、日本において国際観光旅客税(いわゆる出国税)の導入により、国籍を問わず日本を出国する際に航空券と空港使用料に加え、1回につき1000円支払うことになります。

これを機に、日本人には出国税の概念がようやく普及しつつありますが、その全貌を知る人と言えばまだまだ少ないです。


出国税は、国や地域によって徴収の有無や金額の多寡が全然異なります。

例えば、中国から出発する際には免税で、香港から出発すると課税されます。安い場合は日本みたいに1000円で済みますが、高い場合は3万円かかることも!


そう、まさにイギリスの出国税を語っています。





世界一高いイギリスの出国税



イギリスから出国の際には、二つの税金がかかります。


空港によって金額が変わるPassenger Service Charge(PSC)は、ロンドンヒースロー空港が一番高くて£42、ほかの空港は大体£12~18です。


もう一つのAir Passenger Duty(APD)は、1994年に初めて導入された航空旅客税であり、イギリス国内とEU域内は£5、それ以外の地域は£10でしたが、幾度かの増税や制度上の変更が行われ、特に近年にはほぼ毎年値上がりしています。


APDは国内線部分(イギリスと北アイルランド)と国際線部分で分けられ、出国税に該当する国際線部分は、ロンドンから目的地の国の首都までの距離を基準に、2000マイル以内をBand A、2000マイルから5500マイルをBand B、5500マイル以上をBand C税額が課せられます。



Reduced Rate はエコノミークラスのAPD額を意味し、Standard Rate はプレミアムエコノミー/ビジネス/ファーストクラスのAPD額のことです。Higher Rateは基本プライベートジェットなどの超小型機です。



*要するに、2024年4月以降、プレエコ以上のクラスでロンドンヒースロー空港から日本に戻ると、£202のAPDプラス£42のPSCで合計£244の税金が課せられます!





特典航空券の実例でかかる諸費用を把握


出国税はかかりますが、燃油サーチャージはかからない例


YQを徴収しないUAの特典航空券から税金明細を確認してみます。




LHR-EWRの片道特典航空券で、ビジネスクラスの合計税金が$290(約£211)にも上ります!

エコノミークラスでも片道$185(約£135)がかかります。


逆方向になると税金はほぼ0です。






出国税も燃油サーチャージもかかる例


同じくニューヨーク行きのLHR-JFK路線でDLのマイルを使い、VSのビジネスクラス片道特典航空券を発券したら、なんと£364です!




ACマイルでLHのBAND Bビジネスクラスは600CAD(約£345)



ACマイルでLHのBAND Aビジネスクラスは135CAD(約£77)

とんでもない付加費用ですね。





出国税のかからないケース



  • 子供

  • 勤務関係者

  • 法的義務を負う者

  • トランジット/トランスファー旅客

  • 公用船又は公用機

  • 超短距離便

  • スコットランド高地及び北部諸島地区出発

  • 運航会社がコントロールできない状況



詳しい内容はイギリス政府の公式ホームページより確認できます。





イギリスの出国税を下げる方法まとめ



  1. イギリス入国は免税で、出国のみ課税

  2. 飛行距離2000マイルで税額が一気に変わる

  3. 乗継時間が24時間を超えればその後の飛行が出国税計算対象外

  4. エコノミークラスの税金がほかのクラスより遥かに低い


上記の基準に基づいていくつかの方法を考えてみました。



イギリスの周遊順位を前にする


ヨーロッパに行く際、イギリス以外の国にもよる予定があれば、まずイギリスに行ってからほかの国に行きます。

ただしほかの国も、多少は出国税がかかり、特にフランスとドイツが高いです。低いほうを当たってみれば、MXPまたはZRHがお薦めです。



ほかの国でストップオーバーする


イギリスから出国しなければならない場合は、エコノミークラスで近い国に行って、24時間以上滞在して日本に戻ればいいです。

最初の便には出国税がかかりますがBAND Aのため気にならない程度です。


ASマイルを使ってAFを発券した例で説明します。

ASは片道特典航空券でも無料ストップオーバーが1回付くのでとても使いやすいです。ほかにはストップオーバーができるAeroplan、AsiaMiles、ANA、JALなどのマイルもお薦めです。




適当に10日間のストップオーバーを選んだら、税金が$160まで下がりました。


税金明細を確認すると、PSCとAPDは合計$63で、さっき調べたLHR-EWRの直行便より$220も安くなっています!


もう一つの穴場は、北アイルランドからの長距離直行便です。BAND Bからはなんと税金0なんです!



別切り航空券にする


乗継便に対しては、航空券番号が同一であるか、そして乗継時間が24時間以内であるかが出国税の徴収基準になります。


例えば、LHR-ZRH-NRTのような路線は、24時間以内に乗継する場合はBAND Bで計算されますが、LHR-ZRHとZRH-NRTを分けて発券して異なる航空券番号を持っていれば、乗継時間が24時間以内であっても、LHR-ZRH部分だけ計算されBAND Aの基準になります。 


最低4000AVIOSマイルでLHR-ZRHの片道航空券を発券できます。乗継時間に少し余裕を持っていればZRH-NRTがほかの運航会社でもかまいません。これでストップオーバーせずに当日で乗継ができてしまいます。



スコットランド高地及び北部諸島から帰国する


経済喚起のため、イギリス政府から出国税を免除される地域です。

INV-LHR-日本のような乗継便があります。

INV-LHR部分はBA運航便で、LHR-日本はBA、JL、NHが利用できます。

イギリス国内便部分の出費があっても一人当たり約£140が削られます。(プレエコ以上のクラス搭乗を想定)


ここの注意点:INV空港には免税手続き(TAX REFUND)ができないため、乗継時間を多めにしてLHR空港で手続きする必要があります。



飛行機以外の交通機関で出国する


列車もしくはフェリーで車ごとフランスに運ぶ

車を運転したまま列車に乗せ、約35分間で英仏海峡トンネルを渡り、1台につき£91から~

フェリーの場合は70分間で約£60~£100がかかります。


ユーロスターでほかの国に行く

ロンドンからパリまでの直行列車チケットは、最低£29で買えます。所要時間も2時間半未満です。

ほかにも、アムステルダムやブリュッセルへの直行便があります。




以上、イギリス出国税に対し、内容をまとめましたがいかがですか?

大人数旅行やプレエコ以上のクラスには、無視できない高額な費用なんでしょう。

イギリスに行く予定のある方、ぜひご参考くださいませ。


     

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