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  • 執筆者の写真TOTO

見逃すと大変になる!機材変更やオーバーブッキングに隠されたのは、落とし穴か?宝くじか?

更新日:2月21日




航空券を予約した後、航空会社から機材変更のお知らせが届いたこと、ありますか?

気にする人は、さほどいないと思います。

でも不可抗力や遅延欠航などの事情と同じ、無料で予約の変更キャンセルができる場合もあります。

逆にそれを不思議に思う人のほうが多くありませんか?たったの機材変更なのに。


それは、決してたったの機材変更ではないからです。



 

目次

 




機材変更とは何でしょうか


機材変更とは、もともと運航予定だった機体以外の機体を臨時代走させることです。

搭乗当日の機材変更は、使用機の到着遅れや、機材故障などの理由が多く、搭乗日に近い日の機材変更は、搭乗率などの理由による運航スケジュールの調整が多いです。

                                              

航空会社には、冬と夏、年二回ダイヤ調整を行います。

その時には機材変更が一番よく起こります。

それを望まなければ、次のダイヤを跨いでの予約は、避けたほうがいいです。


機材変更になった際、航空会社から通知が来るのですが、基本変更後の状況しか書いていなく、元々使用されるはずの機材との比較は、できない仕組みになっています。

それは、比較されることによって、変更キャンセル率が高くなるのを防ぐためじゃないかと思います。

機材狙いで予約した人以外は、元の機材なんて覚えていないですよね。





機材変更の影響


機材がよくなる場合もありますが、悪くなる場合がもっと多いです。

前より機種が古かったり、シートが狭かったり、機体が小さかったり、搭乗体験が悪くなったりします。

すべてのビジネスクラスが同じランクではないように、ANA B777-300 THE ROOMがB767 CRADLEになったら災厄ですよね。


THE ROOM


CRADLE


そして自分が申し出ない限り、補償はありません。

普通に考えてみると、ラグジュアリーホテルを予約したのに、返金なしでビジネスホテルに変更されたなんて気分がいいわけないですね。

幸い、機材故障は無料で「予約変更・キャンセル・払い戻し」ができるのです。

たったの機材変更も、もし上記のように大きく変わる場合は、カスタマセンターと相談して特別対応してくれる可能性があります。


機材はともかく、本当の恐ろしいところは、ダウングレードやオーバーブッキングに繋がることです。





ダウングレードとオーバーブッキング


ダウングレードは、予約したクラスから下位のクラスに強制変更されることで、その原因は機材変更もしくはオーバーブッキングです。

機材変更の場合、予約したクラスより下位のクラスしかない機材になるか、同じクラスの数が減ってオーバーブッキングとなり、優先順位の低い自分が選ばれるか、基本この二つのパターンです。


*アメリカではCAの座席が壊れたとか航空会社側の人に座席を臨時手配するとか、わけわからない理由でダウングレードされるケースもよく耳にしますがー。ー


優先順位:キャッシュ購入>特典航空券、上級会員>下級会員

ダウングレードは、基本以下の対応内容が提示されます。


  • 元の予約クラスを持つ同じ路線の自社便または提携他社便に振替

  • 上記の便を含め空席がない場合、経路変更で同一区間の自社便または提携他社便に振替

  • ダウングレードにつき差額返金及び現金、バウチャー、マイルなどの補償

  • 振替と補償が両方付く場合もある


と言いながらも、実際の対応にはかなりの差が出るようです。


ユナイテッド航空の「EWR-HNL」線の機材がB777からB767に変わり、総計9名がビジネスクラスよりダウングレードされ、一人ずつ10000ドルのバウチャーを補償されました

それに元の機材にプレエコがなく販売もされなかったんですが、変更後の機材にプレエコがありダウングレードはエコノミーではなくプレエコになったのです。

そのオファーを提示されたのが10人でしたが1人は断ったようです。




これはかなり良い条件で、どうやら乗客強制排除事件のおかげで対応がよくなったみたいですね。

ちなみにダウングレードの処理方針は、各社ごとに異なります。


例えば中国南方航空は、スカイチーム他社マイルで発券した特典航空券でも、中国国内線のファーストクラスからビジネスクラスに降格された際の補償金は、1回につき40000円ぐらいです。

その金額は、ファーストクラスとビジネスクラスの基本運賃の差で決められたので大きいです。

またビジネスクラスからエコノミークラスへのダウングレードに対し、15000円の現金補償に1年有効の同区間ビジネスクラス航空券1枚を手渡された人がいます。


反対に、日系航空会社は、几帳面でかなりケチです。

そして特典航空券、特に他社マイル発券のものは、とにかく不利です。

発券元と運航元がお互いに責任を擦り付ける傾向もあります。


では、オーバーブッキングの場合は、いかがでしょうか?


ダウングレードは、少なくとも搭乗はできるパターンです。

オーバーブッキングは、航空会社が飛行機の座席数よりも乗客数のほうを上回って予約を受け付けてしまったことで、ほとんど搭乗できないケースです。


一番有名なのは、ユナイテッド・エクスプレス3411便乗客強制排除事件です。
ユナイテッド航空3411便のゲート係が職員4人を乗せ、代わりに乗客4人を降機させる必要があると発表し、選ばれたアジア人の男性医師が拒否をしたら、強制降機の際に暴行を受け負傷しました。
噂では1.4億ドルの和解金が支払われ、SNS上で一時「私も殴られたいブーム」まで流行っていました。


暴行は違うものの、オーバーブッキング自体は違法ではないです。

航空会社は、上位クラスの座席が空いていればアップグレードを提供し、空いてなければ振替便の用意と補償が一般的です。格安航空券の振替は予約クラスが上がりマイルを沢山積算することもあります。

ただし機材変更と違って交渉の余地がなく、フレックストラベラー制度でボランティアを募ります。


過去に成田からポートランド行きの便で、ビジネスクラスの座席が一つ壊れてフラットにできないアクシデントが発生しました。空港アナウンスでボランティアの募集を行い、オークションみたいに補償金の金額を上げてきました。1200ドルまで上げてからかなり動揺しているように見えた人が数人いましたが、たぶん恥ずかしくてずっと我慢していました。航空会社もそれを気付いたようで、1200ドルプラスチョコレート1箱という条件を出し、すぐに名乗り出る人が現れました。笑

エコノミークラスのみオーバーブッキングになった場合、わざと遅めにチェックインしてアップグレードされることを狙う人もよくいます。

またスケジュール変更しても構わなければ、ボランティアになることで逆に得しますよ。


朝7時出発の「SYD-HKG」便をチェックインしたら、オーバーブッキングにより夜10時の便への振替を応じた人がいました。300豪ドル+ビジネスクラスアップグレード券+食べ放題付きメルキュールホテル一日滞在の好条件でした。
のんびりして夜空港に行ったら、さらに400豪ドル+ビジネスクラスアップグレード券+食べ放題付きメルキュールホテル無料宿泊を提供するから翌日の便への振替協力できないかと言われ、このボランティアが無限に続くバイトのように感じたということですね。笑


この優しい会社は、キャセイパシフィック航空です。

キャセイが認めた「エラー運賃」で、1000ドルの「ベトナム―香港経由ー北米」のファーストクラス往復航空券を覚えていますか?

それを買った一人が、あいにくファーストクラスの座席故障でビジネスクラスへのダウングレードに遭遇し、51000香港ドルの補償金をもらいました。

いや、これはまさに宝くじじゃないですか?


協力金以外、クレジットカード自動付帯の旅行保険も併せて使えます。


飛行機の遅延、欠航、運休以外、航空会社の搭乗予約受付業務の瑕疵による搭乗不能も対象です。

提出用証明はその場で書面でもらうことがお薦めです。

後でメールにて請求することも可能ですが、かなりややこしくなります。

普通のゴールドカードさえあれば、宿泊代や食事代で最大2万円まで補償されるはずです。

気を付けなければいけないのは、保険対象時間を満たした後の便への振替じゃないとだめです。


機材変更と違って、オーバーブッキングは出発当日にならないとわからないことが多いです。

ここで日系航空会社のよいところが、時に前読みをすることです。

オーバーブッキングのため、ANAから前日または後日の便へ振替をするように電話を受けた人がいます。それで夜中の便から前日昼間の便に変更され、ビジネスクラスまでアップグレードされました。

これは見事にwin-winですね。





オーバーブッキングを防ぐ方法


オーバーブッキングは、特にハイシーズンに起こりやすく、ボランティアの数が足りない場合、強制的に搭乗拒否されることもあります。

完全に避けることはできなくても、その確率を大幅に下げる対処法ならあります。


  • 搭乗予定便の空席を調べ、なければオーバーブッキングの可能性が高いから早めに空港に向かう

  • オンラインで事前チェックインする


また、ファーストクラスやビジネスクラス(ダウングレードの可能性はある)、予約クラスの高いエコノミークラス、航空会社の上級会員及び優先搭乗対象者は、優先順位が高く搭乗拒否されることはほぼないと考えていいです。

それ以外は、次の便までの乗り継ぎ時間が短いとか、急用を証明できるとかも、役に立ちます。

一番危ないのは、上記以外で、格安航空券やエコノミー特典航空券を持つ人です。

優先順位が低いと、システムより自動選別される恐れがあります。


大事な予定を控えている方は、このようなことをお気を付けながら、ご出発ください。





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